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vol.2 我々の先祖はどこから来たのか?(2)

黒潮・風
黒潮、風
(平成8年11月「大きな和」(画:当真貴嗣)より)

南太平洋から北上する海洋民族・黒潮の民・・・

現在のウチナーンチュ(沖縄人)のルーツについては、北上する黒潮に乗って移住してくる黒潮民族、海洋民族の集団も考えられます。二万年から三万年前に中国大陸から渡来してきた港川人と現在の沖縄人との中間の存在として、約、五千年前の頃、南海から渡来してくる黒潮民族が登場したと考えられます。最近は、港川人が陸伝いに北上し、日本人のルーツである縄文人に変わっていったという見方があります。縄文人の先祖、港川人の集団が北海道から沖縄まで存在していたことになります。朝鮮半島から九州に渡来した弥生人によって縄文人は南の沖縄と、北の北海道に分断され、その特徴が沖縄人とアイヌ人に色濃く残されていると言われています。

黒潮民族は、琉球歴史の創世の神々としても伝えられています。 日本創設の神話に登場する男女の神々、イザナギ、イザナミの両神と同じように、沖縄にもアマミキョ、シネリキョの男女神が、久高島に降臨し琉球を建国する神話があります。 アマとは、沖縄の方言で「遠い」を意味し、ミは「海」、キョは「人」を表しています。はるか遠い海の彼方から来た人々が、沖縄人の神、すなわち先祖を意味していると言われています。

発掘調査

一万年以上前、アジア人の先祖である「古モンゴロイド人」は、陸伝いに琉球列島、日本列島に渡来するグループと、南太平洋・オーストロネシアに進出するグループに分かれます。南洋の島々に渡った集団は、長い年月の間に、造船、操船、航海の技術を身につけ、海洋民族として発達していきます。小さな島々で、人口増加による争いに敗れた集団は、北上する黒潮に乗って回琉する豊富な魚群を追いつつ、ポリネシア、ミクロネシア、等から五千年前から、東南アジア、琉球列島に渡来してきたと考えられます。琉球列島は、この頃から急激に人口増加を伴い、各地の海岸に貝塚が発生する時期とも重なることになります。ソロモン島に伝わる「厄払いの行事」、宮古島に伝わる「パーントゥ」の行事、また、東南アジアの棒術と読谷に伝わる「南風島(フェーヌシマ・棒術)、鹿児島の独特の剣術「示現琉」との類似点は、海洋民族・黒潮文化の伝来を示していると言えます。直線距離にして三千キロ以上離れている、南太平洋と琉球列島、日本列島は壮大な黒潮の源流によって、民族や文化の移動が容易であったことになります。

黒潮民族の渡来は、南太平洋の神々、伝説なども琉球にもたらします。浦島太郎・竜宮伝説のルーツは、南太平洋が発祥地と言われ、宮古島の竜宮伝説は亀が、魚のエイに変わるというバージョンとして伝わっています。竜宮伝説は、鹿児島、京都と北上し日本の昔話として定着していくことになります。 

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